装幀という仕事 貝原浩--横山豊子 2008年11月中旬号
『自然食通信』創刊0号 1981年
『自然食通信』創刊0号 特集予告
『いのちにやさしいお産』初版1996年
『しょうがい児の母親もバリアフリー』1999年
横山豊子(自然食通信社)
1981年 4月の創刊を目指し準備を進めていた雑誌『自然食通信』のエディトルアル・デザインを頼みに行ったのが、貝原氏との初めての出会いだった。えらの張った顔、濃い眉、人を射抜くような大きな眼。こちらがやや緊張しつつ雑誌の趣旨や全体のイメージをぎこちなく説明するのをそれほど身を入れるでもない様子で聞いていた彼がいきなり、「創刊0(ゼロ)号を出そう」と言ったのには驚かされた。
しばらくして出てきた0号の表紙デザインは端正な仕上がりだったが、表紙をめくり見開きの特集予告をみて目を瞠った。新鮮で大胆なレイアウトと誌面から飛び出してきそうなイラストのパワーに圧倒されながら、デザイナーの心意気に応えなくてはと創刊への気力充実を期したことを思い出す。
幸い〝3号雑誌〟とならずに15年半、貝原氏の装丁とともに73号の終刊号まで続けられたのは、「正義」を振りかざしがちになる記事に、しばしばつっこみが入る彼のシニカルで複眼的なイラストに大いに助けられたと思っている。
特に、既得権に胡坐をかき、強いものが勝つのはあたりまえと嘯く者たちを鋭く揶揄する独特のイラストは、市民運動グループのポスターやチラシへと広がり、全国を駆け巡っていった。またさまざまなミニコミ紙誌などにもイラストは勝手に転載され、一人歩きしていったのだが、腹を立てるでもなく、旅先で親しそうに話しかけられたりするよと面映気に話す素顔が印象深く残っている。
『自然食通信』4号
『百姓になるための手引』1986年
『済州島現代史』2005年
『一冊まるごと在日朝鮮人』1990年
『キム・ミンギ』1987年
『済州島四・三蜂起』1988年
『順伊おばさん』2001年
『越境する民』2001年
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