装幀という仕事 貝原浩--高二三 2008年10月中旬号
『済州島現代史』2005年
『一冊まるごと在日朝鮮人』1990年
高二三(新幹社代表)
明石書店の編集部にいた時、貝原浩さんと知り合い、気が合いました。一九八七年に新幹社を始めた時、貝原浩さんを訪ね、平野甲賀さんと晶文社の本の話をしながら、以降、新幹社の本は、原則、貝原浩さんに装丁していただくことになりました。約一五〇点です。
出版の前に貝原浩さんを訪ね、酒を呑みながら、本の内容を伝えます。年に数回は朝帰りになりました。書名がちがうように、デザインもそれぞれちがうのですが、遠目で見ても新幹社の本とわかる、それが私の希望でした。それを貝原浩さんに託したわけです。
中でも気に入った本を紹介します。『済州島四・三蜂起』、これは貝原浩さんが色校正を見た後、デザインにメリハリをつけるためにフィルムをカッターで削りながら完成させたものです。背が、左に2ミリぐらい斜めになっていて製本所がどうしたらよいかと指示を仰いできました。初期の作品の中では『キム・ミンギ』『一冊まるごと在日朝鮮人』がいい作品だと思います。貝原浩さんの気もぎゅっと込められています。
中期の作品で印象深いのは『順伊(スニ)おばさん』と『越境する民』です。『順伊おばさん』の訳者・金石範さんはいつも田村義也さんの装丁で本を出します。田村さんへのつよい対抗意識の中での作品で、貝原浩さんの負けず嫌いが集約されています。最後の装丁が『済州島現代史』になりました。済州島の海や山や空が貝原浩さんにこのように残っていたのだなと、縁を改めて思います。
『キム・ミンギ』1987年
『済州島四・三蜂起』1988年
『順伊おばさん』2001年
『越境する民』2001年
『自然食通信』創刊0号 1981年
『自然食通信』4号
『百姓になるための手引』1986年
『いのちにやさしいお産』初版1996年
『しょうがい児の母親もバリアフリー』1999年
『ショーは終っテンノー』
『昭和・平成・非国民運動』
『戦後50年100の肖像』
『全共闘経験の現在』
『日の丸君が代じかけの天皇制』
『無党派運動の思想』
『仮設縁起絵巻』
『FAR WEST』
『道元「禅」とは何か』
『戸籍』
『文学史を読みかえる5 「戦後」という制度』表紙(2002年3月)
『一九四八年』(『ペンギン・クエスチョン』1984年3月号)
『黄金郷』(同83年12月号)
『白浪五人男』(同84年5月号)
『蝙蝠』(同84年9月号)
『関東大震災』(同84年10月号)










『死刑の〔昭和〕史』
『大衆の登場--文学史を読みかえる 第2巻』
『文化の顔をした天皇制』
『火野葦平論--〔海外進出文学〕論・第一部』
『変装の技術』







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